ニーゼと光のアトリエ

映画「ニーゼと光のアトリエ」にコメントを。この映画はニーゼという精神科医の女性が主人公。まだ、精神科病院が閉鎖的な時代。重篤な患者には前頭葉削除手術を行っていた。ロボトミーとも呼ばれたこの手術で思い出すのは名作「カッコーの巣の上で」。この映画はノンフィクションでニーゼは実在する。ユングの著書を読んだ女医のニーゼは患者たちに絵に着目。当時はまだ効果がないとされていた芸術療法に取り組むことに。

このコメントを依頼されたのは、アール・ブリュットという障がい者アートの活動に関わっていたから。これまで障がい者アートは「障がい者」という福祉のくくりの中でしか評価されなかった。十年ほど前からアール・ブリュットというコンセプトのもとにアートはボーダレスであるとして、障がい者の作品の芸術性が再認識され、福祉の分野を変えつつある。

ニーゼは、アール・ブリュットの先駆者と言ってもいいかも。

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